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2012年度春学期のゼミ

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今年度の4年生のゼミでは、複素数平面の幾何、双曲幾何、球面幾何などをやろうと思っていたのだが、本を探している過程で知った、梅沢敏夫・後藤達生『複素数と幾何学』(培風館)を読むことになった。候補に挙げた本の中では一番薄くて読みやすそうな点に学生諸君は惹かれたのだろう。どこまで読めるかわからないが、春学期中はこの本を輪講形式(メンバーの学生が交代で発表する形式)で読み進める。

もう1冊、ダンハム『数学の知性―天才と定理でたどる数学史』(現代数学社)から1人1章割り当てて、内容の理解、パソコンによる要旨の作成、パソコンを使ったプレゼンテーション、と春学期のうちに卒業研究発表会でやる作業の予行演習をやっておくことを狙う。ダンハムは、(数式も結構出てくる少々高度な)すぐれた数学啓蒙書の書き手であり、『オイラー入門』などその他の著作も邦訳されている。

要旨とプレゼンは、ほとんど使っていない私が例年の学生諸君の様子を見てきた印象では、Microsoft Office の数式エディターがかなり使いにくそうなので、LaTeX、あるいは LibreOffice (OpenOffice)、はたまたウエブで見て数式が美しかった Google Docs を試してもらおうかと思っている。

数理科学科の第1期生の卒業研究、新学期のスタート時であり、やや欲張った計画だが、さてどうなることか。
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示野信一

Author:示野信一
関西学院大学理工学部数理科学科
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